「Copilotでプロンプトを入力中、Enterキーを押したら途中で送信されてしまった」「チャット欄で改行ができず、読みにくい指示文になってしまう」
Copilotを利用していて、このような悩みを抱いている方は少なくないでしょう。Copilotをはじめとする多くのAIチャットサービスでは、一般的なSlackなどのチャットツールとEnterキーの挙動が異なるため、戸惑う場面も多いはずです。
AIの回答精度を高めるためには、とくに複数行にわたる詳細なプロンプト(指示)が不可欠です。改行操作を正しく理解していないと、意図した指示がAIに正しく伝わらない原因にもなり得ます。
本記事では、Copilotで改行するための基本的なショートカットキー操作から、スマートフォンアプリでの入力方法、さらにはEnterキーの動作そのものを変更する裏技まで、PC・スマホ別に徹底解説します。
この記事を最後まで読めば、あなたはCopilotの改行を完全にマスターし、誤送信のストレスから解放されより高度なプロンプトを自在に操れるようになるでしょう。
記事のポイント
PC版の改行は
Shift + Enterが基本のショートカットキーEnterキー単体では「送信」として扱われるのは、AIチャット共通の仕様モバイルアプリは「改行」ボタンで直感的に操作できる
Chrome拡張機能はPC版の
Enterキーを「改行」に変更可能
Copilotで改行するには?【PCブラウザ編】

多くのユーザーが、PCのWebブラウザでCopilotを利用しています。PC版での改行は、Enterキーの扱いに慣れることが最大のポイントです。
- なぜ
Enterキーで送信されてしまうのか? - Windows/Mac共通の改行ショートカットは
Shift + Enter - MicrosoftのAIブラウザEdge「Copilotモード」での改行
- プロンプトエンジニアリングと改行の重要性
ここでは、ChromeやFirefoxなどのWebブラウザ版での改行について見ていきましょう。
なぜEnterキーで送信されてしまうのか?
Copilotのチャット入力欄でEnterキーを押すと、改行されずにメッセージが送信されてしまうのは、仕様です。 これは、Copilotだけでなく、ChatGPTやGoogle Geminiなど、主要な生成AIチャットサービスの多くに共通する設計思想に基づいています。
これらのサービスは、AIとの対話を「短い指示と応答のキャッチボール」として想定しています。そのため、一般的なビジネスチャットツールとは異なり、Enterキーには「送信」が割り当てられているのです。
AIチャット(Copilot、ChatGPTなど)
Enter= 送信Shift + Enter= 改行
ビジネスチャット(Slack、Teamsなど)
Enter= 改行Ctrl + Enter= 送信
この違いが、長文のプロンプトを入力しようとした際の「誤送信」の原因となっています。
Windows/Mac共通の改行ショートカットは「Shift + Enter」
Windows、Mac問わず、PCのブラウザでCopilotを利用する場合、プロンプト入力欄で改行する基本的なショートカットキーはShiftキーを押しながらEnterキーです。
Enterキー単体では「送信」として扱われてしまうため、Shiftキーとの同時押しで「改行」という別の命令として認識させる必要があります。
たとえば、Copilotに特定の役割を与えてから質問をしたい場合、以下のように入力します。
あなたはプロの編集者です。[Shift + Enter]
以下の文章を、小学生にもわかるように[Shift + Enter]
より簡潔で、魅力的な表現に修正してください。[Enter]このように、Shift + Enterを活用することでプロンプトの構造が明確になり、AIの回答の精度を高めることができます。
この操作は、Google Chrome、Firefoxなどの主要なブラウザすべてで共通です。
MicrosoftのAIブラウザEdge「Copilotモード」での改行

出典:Microsoft
2025年10月23日(現地時間)、Microsoft EdgeのAIブラウザ「Copilotモード」がアップデートされました。制限はありますが、GPT-5や画像生成、深い推論ができるThink Deeperなどの機能が無料で利用可能です。
Copilotのチャット画面での改行手順もまったく同じで、Shiftキーを押しながらEnterで改行できます。
プロンプトエンジニアリングと改行の重要性
Copilotの改行は、単なる操作方法の疑問に留まりません。実は、改行はAIの回答精度を高める「プロンプトエンジニアリング」において重要な技術の一つです。
AIは、人間が入力したプロンプトの構造を読み解いて回答を生成します。指示が1行にだらだらと書かれているよりも、改行や箇条書きで適切に構造化されている方が、AIは指示の優先順位や文脈を正確に把握できるのです。
たとえば、以下のようにShift + Enterを活用して情報を整理するだけで、回答の質は向上します。
❌ 悪い例(改行なし)
ブログ記事を書いてください。テーマは「地球温暖化対策」で、読者は中学生です。構成は序論、本論(3つの対策)、結論で、800文字程度にまとめて。
⭕️ 良い例(Shift + Enterで改行)
このように、Shift + Enterによる改行は、単なる見た目の整形ではなく、AIに対する「指示の明確化」という積極的な意味を持ちます。
また、Microsoftの公式ドキュメントでは、プロンプト自体で「文章の句点『。」後に改行を入れてください」と、AIにフォーマットを直接指示する方法も紹介されています。
Copilotで改行するには?【スマホアプリ・拡張機能編】

PC版とは異なり、スマートフォンアプリ版のCopilotは、より直感的な操作が可能です。また、PC版のEnterキーの挙動にどうしても馴染めない方向けの解決策(拡張機能)も存在します。
- 【スマホアプリ版】Copilotで改行入力するには
- 拡張機能で
Enterを改行に変更する裏技 - Copilotの改行に関するよくある質問
順番に解説します。
【スマホアプリ版】Copilotで改行入力するには
スマートフォンのCopilotアプリを利用している場合、PC版のようなShift + Enterの操作は不要です。
Copilotアプリのキーボードに表示される「改行」ボタンをタップするだけで改行できます。 スマホでは、テキスト入力と送信のアクションが明確に分離されているためです。

スマホアプリ版Copilotの改行ボタン
プロンプトの入力が完了したら、入力欄の右側にある「↑」ボタンをタップして送信します。
このように、スマホアプリ版ではPC版のようなEnterキーによる誤送信の心配がなく、長文のプロンプトもストレスなく入力できるでしょう。
拡張機能でEnterを改行に変更する裏技
PCブラウザ版の「Enter=送信」という仕様に、どうしても馴染めない方も多いはずです。
こんな時は、SlackやTeamsでの操作感(Enter=改行)に統一したい場合、Google Chromeの拡張機能を使用する非公式な方法があります。
代表的なChrome拡張機能が「ChatGPT Ctrl+Enter Sender」です。 この拡張機能は、本来ChatGPTのために開発されたものですが、Copilot、Claudeといった他の多くのAIチャットサービスでも動作することが報告されています。
導入手順と機能
まず、Chromeウェブストアで「ChatGPT Ctrl+Enter Sender」と検索し、Chromeに追加します。

拡張機能を有効にすると、Copilotのチャット入力欄でのキー操作が以下のように変更されます。
Enter:改行Ctrl + Enter(Mac:Cmd + Enter):送信
ココに注意
非公式な方法:Microsoftが公式にサポートしているものではないため、Copilotやブラウザ本体のアップデートにより、将来的に利用できなくなる可能性がある
Chrome系ブラウザ限定:基本的にGoogle ChromeやMicrosoft Edgeなど、Chrome拡張機能が動作するブラウザでのみ利用可能
環境による差異:すべての環境で動作が保証されているわけではない
とはいえ、Enterキーでの誤送信に悩まされているPCユーザーにとっては、試してみる価値のある強力な解決策と言えるでしょう。
>>ChatGPT Ctrl+Enter Senderはこちら
Copilotの改行に関するよくある質問
Copilotの改行操作に関して、よくある疑問やトラブルについて回答します。
Q. Shift + Enterを押しても改行されず、送信されてしまいます。
A. いくつかの原因が考えられます。
キーボードの問題:
Shiftキーが正しく認識されていない可能性があります。他のメモ帳などのアプリケーションでShift + Enterが正常に動作するか確認してください。ブラウザの問題:ブラウザのキャッシュが古いか、他の拡張機能が干渉している可能性があります。一度ブラウザのキャッシュをクリアするか、シークレットモードでCopilotを開き、同様の操作を試してみてください。
特殊な環境:iPadに外付けキーボードを接続している場合など、環境によってはPC版と同様に
Shift + Enterが必要になるケースが報告されています。
Q. 長文のプロンプトをもっと簡単に入力する方法はありますか?
A. Shift + Enterでの入力が面倒な場合、メモ帳アプリやNotion、Wordなどの使い慣れたテキストエディタでプロンプト全体を下書きする方法が非常に有効です。
エディタ上で改行や箇条書きを自由に行い、完成したプロンプトをすべてコピーして、Copilotのチャット欄に貼り付け(ペースト)すれば、改行もそのまま反映されます。この方法は誤送信を確実に防げるため、複雑な指示を出す際に推奨されます。
Q. Teams内のCopilotでも同じ操作で改行できますか?
A. Microsoft Teams内で動作するCopilot(Copilot for Microsoft 365)の場合、Teamsのチャット入力欄の仕様が優先されることがあります。
Teamsのデフォルト設定では、Enterキーで送信されてしまうため、PC版では同様にShift + Enterでの改行が必要です。
まとめ:Copilotで改行するには?ショートカットと設定で使いこなす
この記事のポイントをまとめます。
PCブラウザ版の改行は
Shift + EnterPCブラウザ版の送信は
Enterキーのみスマホアプリ版の改行はキーボードの「改行」キー
スマホアプリ版の送信は専用の「送信」ボタン
PC版の
Enterキーを「改行」にしたい場合、Chrome拡張機能が有効「ChatGPT Ctrl+Enter Sender」が代表的な拡張機能だが非公式
拡張機能導入後、
Ctrl + Enterが「送信」になる長文入力はメモ帳などで下書きし、コピペが確実
コピペすればエディタ上の改行もそのまま反映される
この記事で紹介したShift + Enterの操作や、環境に合わせた改行テクニックをマスターすれば、プロンプト入力時の誤送信のストレスはなくなります。
ひこれらの方法を活用し、Copilotとの対話をより快適で実りあるものにしてください。
